しかし今はまだ冬の2月。 探しても、露草もオオイヌノフグリもタンポポも全然見当たらない・・・・。
畑の畔のような場所にあるのは、枯れ切ったようなガク紫陽花。

梅雨の頃に花を咲かせ、真夏を越え、秋を過ぎ、そして真冬。
僅かに葉脈しか残っていないが、その姿は何処か美しい。
雑木林の周囲には竹林。
所々に去年に生まれた若竹の姿。

色はまだ黄緑を残しているが、もうスッカリ大人と同じ大きさに。
下にはタケノコだった幼き頃の産着?を残しているのが、可愛い感じがする。
雑木林に散在する松の木。
大木は殆どなく、人間の背丈にも達しない小さな木が一杯ある。

この茶色い物は何か・・・。 恐らく春以降に大きくなって、また緑の針葉を茂らせるのだろう。
季節は少しずつ移り変わっていきます。
雑木林の植物は、人間以上に季節の変化に身丈を合わせているんでしょうか。
1年の季節の変化、時の流れは、植物には想像できないほど重要なんでしょうね・・・・。
「そうだ! もう梅が咲いているんだ・・・・」
東海地方にも彼方此方に知られた梅林があるのですが・・・・。
「うーん、有名な場所は混むだろな・・・。 そう言えば何時も行く雑木林の相生山にも梅があった」
寒いので冬の雑木林には行かなかったので、梅が咲いているかどうか判らない・・・・。
散歩する人を時々見かける相生山、見物客などいませんでしたが、チャンと梅が咲いていました。

この梅は花を愛でるためのモノではなく、もっぱら梅の実を採るためのモノ。
かぐわしき梅の香は・・・。 鼻が悪い私、全然判りません・・・。
観光梅林ではないので、梅林の中の散策は出来ません。

その日は薄曇り、時々冬の日差しが差す、あいにくの日で、曇ると肌寒い・・・。
「お日様が顔を出さないかな・・・・・」 しばし、空の雲を見上げて、日差しが現れるのを待つ。
僅かの時間ですが、お日様が・・・・・。

ブロともさん達のように雰囲気のある写真が撮れませんね・・・・・。
「なんとなくモノクロ写真の方が、梅の雰囲気が出るのじゃないかな・・・」

まー、写真はどうあれ、やっと梅の花が咲く時期が来ました。
もうすぐ春ですね・・・・・・。

風があると、カーン・カーン と竹がぶつかる音や、サワ・サワ と笹が揺れる音がする。
その日は、殆ど無風状態。 全く静かで、外界の音も聞こえてこない。
真昼に近い時刻、太陽の光が竹の隙間からこぼれてくる。
早朝なら、もっと低い位置から光芒が望めるのだが・・・・・。
この雑木林の竹林。 ここを訪れる人は全くいない。

竹林を通っている小道。 道は落葉に覆われてきた。この竹林には、所々に大きな広葉樹も生息しているので、秋になると落葉が増えてくる。
この竹林の小道を歩くのは好きなのだが、梅雨の時期以降は やぶ蚊 が出てきて、秋も深まってくるまで、この道を歩くことは避けている。 それにしても誰もいなくて、竹林は静まり返っている。
そんな竹林に、まるでスポットライトを浴びたような若竹が一本。

おそらく今年生えてきた竹だろうか。 夏から秋の台風で、横になってしまっている。
光る瑞々しい緑が、鮮やかだった。

幼少の頃、 「からたちの花」 という歌を聞いたことがあります。
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からたちの花が咲いたよ。
白い白い花が咲いたよ。
からたちのとげはいたいよ。
靑い靑い針のとげだよ
・・・・・・・・・・・・・・・・
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北原白秋作詞、山田耕筰作曲の日本の童謡だそうですが、出だしの一節だけが記憶に。
秋になるとこの樹に黄色い小さな実が成るのですが、私はてっきり キンカン の実だと思ってました。
昨年だったか、地元の人にこの樹が からたち だと教わったのですが、どうもピンとこなかった。
今年に白い花を見て、改めて思い直すと、確かに北原白秋の詩のとおりですね。
白い花が咲いて、棘が鋭くあって・・・。

しかし、このからたちの花、なんだか淋しそうな、頼りなさそうな・・・。
鋭い棘とは対照的ですね。
そうそう、そういえば島倉千代子の からたち日記 という歌謡曲もありましたね・・・。
からたちの花。 あまり見かけない花ですが・・・。
春になると雑草も芽吹いて、花が咲きますね。 殆ど数ミリの小さな花。
雑草という名の植物はない。 それぞれチャンと名前があって、懸命に生きているわけですが・・・。
ガーデンで栽培もされず、ましてや花屋さんに並ぶこともない。 まさに 名もなく 小さく 美しい。
一番バッターは 「星の瞳」

山道の傍に小さな青い花が眼に入ったことがありませんか。 数センチの草に数ミリの花。

正式の名前は オオイヌノフグリ。 この名前はひどすぎるという声もあり、別名が 星の瞳。
この 星の瞳 という名前の方がピッタリですね・・・。
マクロレンズで地面に座り込んでパチリ。 変な情景も写ってしまう。

白いものは花弁? いやいや、ひょっとしたら 白い小さな昆虫? 蜜を吸ってるかも。
地面に座り込むと風景が違ってきますね。 周囲に一杯小さな花が見えますね。
二番バッターは ホトケノザ。

葉っぱが仏座に似ているから名前がホトケノザらしい。
花は唇のような小さな花弁がある。 よく見えない?
この唇状の花弁の花は結構ありますね。
ホトケノザの傍に咲いていたのがこの花。

ヒメオドリコソウ という名前だと思いますが、この花も唇状の花弁が。
少し離れた場所で見つけた花。

これもオドリコソウの一種でしょうか・・・。
もう少し撮った小さな花を載せておきましょうか。
これはミミナグサだと思いますが・・・ 小さすぎて風に揺れて、撮るのに苦労しました。

植物図鑑で調べても判らない花も。

白くて綺麗で小さくて・・・。
これは多分ヘビイチゴ?

この紫の花はよく見ますね・・・。 ツルニチニチソウ? 花は1センチ以上と大きい。

春の野原へ行かれたら、座り込んで周囲を眺めて見られては。 情景も変わって見えますよ。