我家から道を隔てた所にある、古い家屋のお宅。
その庭というか、雑草の生い茂る空間に、何やら花が咲いていた。
このお宅の敷地はゆうに100坪を超えるのだが、その大半は草地である。
妻殿によれば、我家のある場所は昔は畑だったそうである。 戦後に建てられた家の多くは、敷地内に畑があり、人参などの野菜を植えていたという。 時代が過ぎるにつれて、一軒の家が分割されて、2~3軒の新しい家が建つようになり、各家にあった畑は姿を消していったらしい。
地下鉄の駅まで徒歩5分、地下鉄で名古屋駅まで20分という立地。 最近ではマンションが出来たり、洒落たアパートが立つまでになってきた。 利便性から考えると、土地の有効利用が更に進む感じである。
そんな状況変化の中、冒頭のお宅は全く変化がない。 小さなマンションが建つほどの敷地だし、駐車場にでもすれば20台以上も置ける広さがある。 私のような世知辛い人間から見ると、” もったいない・・ ”
しかし、しかし。
周囲のセセコマシイ住宅群のなか、このお宅はまことに悠々としている。 昔のまま、何もせず、何も変えることなく、そのままの姿で暮らしておられる。
「うーん、結局このお宅が一番贅沢な時間を過ごしておられるのかもしれんな・・・・」
さて、世の中は今日から10連休とか。 海外や国内の旅行を楽しむ人の話題が取り上げられている。
一方、75%の人が、連休中は外出しないと回答したという。
何もしない贅沢。 それもまた良し。