清東陵  万里の長城巡り  その2

 万里の長城巡りの旅の1日目の午後。 北京空港からバスはそのまま東へ走ります。
 午後の観光は 清王朝歴代皇帝のお墓がある、「清東陵」 を目指します。 

 スルーガイドのGさん。 日本語は流暢でなかなかの好青年で、後で聞くと私の長男と同い年。
 車中で中国やこの地方の諸事情、旅を進めるうえでの説明などが行われます。

 私の関心事の一番は、宿の部屋でタバコが吸えるかどうかの問題。
 「Gさん、僕はニコチン中毒だから、部屋でタバコを吸えるように、宿と交渉してくれよな」

 前回の河西回廊の旅でタバコが吸えなくて苦労したので、まずはタバコ対策が私の最初の仕事?
 「お客さん、大丈夫と思うよ。廻るのは田舎だから・・・」  ガイドさんと意思疎通が出来れば安心。

 
 この旅行記は観光巡りのブログというより、何時もの通り私個人の旅行記の性格が強いので、実に日常的な話が出てきますので悪しからず。 よく脱線もしますし・・・。



 マイクロバスは延々と高速道路をひた走る。
 北京郊外には意外と高速道路網が発達している。北京オリンピックの影響もあったのだろうが、環状線が1から6まであって、1環とか2環とか、6環とかと呼ぶ。東京とよく似ている。 6環辺りはもう田舎になる。

 北京市から天津市、唐山市(昔大地震があった場所)の北部を経て、北京空港からほぼ3時間後に「東清陵」に やっと到着。 感じとしては、東京から日光東照宮へ来たような感じですかね。

 清王朝の歴代の皇帝のお墓がある 「東清陵」 はとにかく広い。 周囲は山に囲まれ、その地域全体が御陵のためにあるスタイルで、人口の大きな湖があり、とてもじゃないが歩いては廻れない。専用のカートに乗せられて、やっと陵の入り口に。

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 北京の近郊には明の13陵など、歴代王朝の陵墓があるのですが、さすが中国というか、規模が馬鹿でかい。 日本では明日香や百舌鳥・古市古墳群がありますが、北京周辺の陵墓は建物が大きくて少し感じが違いますね。

 これは入り口の門ですね。

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 そして、その奥には歴代の皇帝の陵墓が、それぞれ別個の塀に囲まれた独立した建築物になっています。

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 ベンガラの長い壁、周囲は緑の松の木に覆われています。 中国らしい雰囲気ですね。

 広い場所なので、野生のキジも出現します。

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 ベンガラの壁の中に入ると、前に門があり、お堂があって、奥に地中に墓を収めた建物があるスタイルで、まるで小型の紫禁城みたいな構造になっている。 

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 これは清朝が北京に入った頃の皇帝順治帝の孝陵だったのか、はたまた他の陵だったか・・・。

 構造は紫禁城などで見るスタイルとそっくりの作り方ですね。

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 これらの陵はそんなに古いものではなく、200~300年前ぐらいの建築物です。

 ありましたね、皇帝しか通れない龍の道。

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 他に西太后の陵など沢山あったのですが、ほぼ同じなので、一番有名な乾隆帝の陵の様子を載せます。
 入口の門構え。

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 乾隆帝は清朝の中でも一番有名な皇帝ですが、お堂に彼の直筆の書と絵がありました。

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 字体も絵も凄く ” 素直 ” な感じがしませんか? 彼は確か60年ぐらい皇帝だった人で、清朝が一番栄えた時代の皇帝です。 直筆の書や絵を見ると何か人柄などが感じ取られ、親近感が増しますね。

 一番奥の建物には、地下50m下に死体が収められた棺が鎮座しています。

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 周囲を石で囲われ、3か所ぐらい石の大きな扉が備えられ、誰も入れないような仕組みです。

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 こうした地下に棺を納める方法は中国ではよく見ますが、その入り口を隠すために墓を作った工夫は殺されたという話があります。 権力者というのは実に無慈悲なことをするものですね・・・。

 「どうして歴代の権力者は大きな墓を作りたがるのだろう・・・・。 日本の歴代の天皇や将軍などが、中国皇帝のような馬鹿でかい陵墓を作ったら、日本国土全部が陵墓だらけになって、住民は生きていけないじゃん」

 死んだ後まで権力者の地位を保持したいなんて心境は、平民の私などには到底理解できない。
 権力者は平民を支配する快感があるのでしょうね。 周囲の取り巻きに小利をばらまいて人事を掌握し、平民には権力者におもねる雰囲気を作り出す。 現代でも通用する手法かもしれません。

 そうそう、北京の人民大会堂の前に、毛沢東の死体が腐らないように処置され、棺に納められた大きな建物が鎮座しています。 社会主義国家なのに、まるで皇帝の棺のような扱いです。 中国という国の本質を現わす事柄のように思えます。 共産党一党独裁と歴代王朝。共産党総書記独裁と歴代皇帝。
 歴史を長い目で見ると、現代の詳しい時事解説より、案外、その国や国民の本質を物語っているかもしれませんね。 それぞれの国の歴史は、もっと重要な扱いをされるべきかも。



 この「東清陵」の広いなかには、現在も農民が住んでいます。
 訪れる観光客を相手に、いろんな産物を並べて稼いでいます。

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 中にはこんなに沢山のドライフルーツ?を売っている人も。

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 我々がここを訪ねたのは5時前。 そろそろ店じまいをする住民も。

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 前の車はこれまで使っていた三輪車で、後ろは新しく買ったミニバンですね。 店の農家のオジサンはこの二つを使って商売しているようで、農家の姿の移り変わりが進んでいるようです。

 「それにしても腹が減ったな・・・。 北京へ来る飛行機の機内食を食べただけで、昼飯を食っとらん!」
 とにかく腹が減った。 平民の考えることは、まず食うこと優先です。


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Commented by odamaki719 at 2017-10-26 15:52
 中国らしい風景ですね。
農作物もいつものように並んでいますね。
ドライフルーツらしい物も沢山あるのですね。
Commented by takeshi_kanazaw at 2017-10-27 07:37
odamaki719 さん
まさに中国らしい雰囲気でした。
大都市ではドンドンと高層ビルが多くなっています。
日本と同じように、田舎に行かないと古い情緒は無いですね。
Commented by small-talk at 2017-10-27 08:11
スケールが違いますね。
日本でも、権力者の墓に、家来を人身供犠みたいなことをしていたから、何処も残酷だったのでしょうね。
Commented by takeshi_kanazaw at 2017-10-27 09:17
small-talk さん
人類も他の動物と同じく弱肉強食ということですかね。
特に中国は競争が厳しく、処置が過酷な気がします。
その性格は現代でも引き継がれている?
by takeshi_kanazaw | 2017-10-26 11:21 | 万里の長城巡り | Comments(4)

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