今回は 「極楽鳥花」 です。 昨日やっと完成。
温室で見た 極楽鳥花。 この花は何度もこのブログで登場していました。
「この花は気に入った。 何時かは絵に描かこうかな~・・・」 と思っていました。
何よりも花の色が鮮やかで綺麗。 橙色と緑、そして、鮮やかな青。
いかにも熱帯の花という感じの形も面白い。 鋭く剣のような先っぽが特徴的。
そうですね、絵の元となった写真を載せた方が、その感じが判りやすいですね。
「写真の方が綺麗じゃん・・・・・」 そう思われる方もあるでしょうね・・・。
どうも見た目に凄く綺麗な花というのは、絵にするより、写真の方がいいのかもしれませんが・・・。
描き手としては、綺麗な花をより綺麗に、形をより際立出せて、写真以上、現実越えを目指しました。
出来上がった冒頭の絵、どうでしょうか・・・・。
「うーん、バックの真っ黒というのはどうも・・・・」
「少し鮮やか過ぎて、なんか落ち着かない感じがする・・・」
「黒いシミみたいなところまで描くことはないのでは・・・・」
そんな声が聞こえそうです。
描き手が一番迷ったのは、バックの描き方。 写真のようなゴチャゴチャはカット。
花の色が、橙色、緑、青、そして剣先のような場所は白。 これを際立たせるバックの色をどうするか・・・。
そこで浮かんだのが女性の着物。
結婚式などで既婚女性が着る、「黒留袖」。 鮮やかな花嫁衣裳より遥かに着物らしいし、着物の格においては第一礼装とされています。 そして黒の着物の裾の柄や、帯の金糸・銀糸が見事に映える。
「バックは真っ黒がええ。 留袖のように、真っ黒がいい」
たかが絵のバックの色を決めるのに、黒留袖を持ち出すこともないですが・・・・。
でも、専門家に聞いたのですが、ファッションの世界では、黒を着れる人が一流なんだとか。
実は絵を描く時間の半分以上は、スケッチとバックの黒を作り上げるために費やしました。
話は横道にそれたようです。
この絵の大きさはF10号。 しばらく部屋の壁にぶら下げて、期間を置いてまた直すかも知れません。
葉っぱの青が効いていて良いと思います。
目立つ花をより個性的に描こうとする場合、
私だったらもう少し花、葉も太くかもしれません。
画面からはみ出してもよいかと思う。
そう、やっぱり油絵の方が映えるでしょうね。
写真も同じですね、考えてみれば。