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 ボロンナルワ遺跡群  スリランカ紀行 17   9.7

 ボロンナルワは11世紀から13世紀にスリランカの都があった場所。

 この旅で最初に行った アヌラーダブラ は建国の地ですが、度々南インドのタミル系王朝の侵入を受けて、このボロンナルワに都を南東へ100キロ弱移動したらしい。

 ボロンナルワは、スリランカの中世シンハラ王朝のシンボルのような場所。多くの仏教遺跡が残っている世界遺産だそうです。
 「こちらもスコールが降ったんだな・・・。 遺跡の彼方此方に水たまりがあるわ」

 さてさて、この仏教遺跡を3か所ほど廻ったのですが、全部遺跡の名前を忘れた。 参加した旅行社の冊子には行った場所の名前が3つ並んでいるのですが、確認できない・・・。

 最初の遺跡のパゴダ(仏塔)です。
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 いかにも遺跡という感じのパゴダですね。
 その横にあった建物。
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 これは仏塔なのか、お経でも入れられた建物なのか・・・。

 前に紹介したアヌラーダブラとはイメージが随分違いますね。
 アヌラーダブラは現在も祈りの場として人が来るお寺でしたが、ここは仏教遺跡ですから、千年前のまま放置された姿なのですね。

 何かこの遺跡の中央にある半壊の建物。
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 仏像が中央に置かれた円形の建物ですが、元はパゴダだったのか?  ミャンマーの仏教遺跡のパガンでは、パゴダの中に大きな仏像がありましたから、ひょっとしたら同じスタイルだったかも。 ミャンマーはスリランカから仏教を導入した経緯があります。

 水たまりがある中に裸足で入って、仏像をパチリ。
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 「うーん・・・。アヌラーダブラの仏像とも違うし、現在の仏像とも感じが違う・・・・。しかし、なんとなく勢いがないというか、元気がないというか・・・」

 この仏像は座禅をしているような恰好をしていますが、時代によって、宗派によって、国によって、さまざまなスタイルが見られます。 日本では大乗仏教ですから、左手を下げて庶民救済を願う形が多い。

 建物の入り口のレリーフ。
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 この像の感じはあまり変化していないように感じますね・・・・。

 この遺跡で目につくのが、半壊した建物の柱。
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 パゴダ一辺倒ではなく、仏像を安置したであろう建物があったことを物語っている?

 この遺跡が建てられたのが11世紀以降。 スリランカも建国から千年以上を経ていますから、いろんな変化が混在していたことを窺える建物もあります。
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 「これは変な感じの建物やな・・・。 苦労して復元したみたいだけど・・・・」
 その建物の中には、なんとリンガ(ヒンズー教・男性のシンボルを象徴)がありました。
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 しかし、リンガの周囲は何もない。 ひょっとしたらここには仏像があったのを、壊してリンガに置き換えた? いやいや、この時期は仏教一辺倒ではなかった?

 カンボジアの有名なアンコール・ワット。 基本的にはヒンズー教の遺跡ですが、一時仏教化した時期があります。 南アジアでは仏教とヒンズーが混在しているのですね。

 この遺跡にはいろんな仏像がありますが、チョット気になった仏像?
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 これは全然スリランカ風じゃないと思うのですが。 どう見ても地中海からのヘレニズムの匂いがする。
 この長いヒダを羽織った仏像は、シルクロードでもよく見かけますね。 11世紀ですから、北の影響も入ってきていたのかも。

 ガイドのGさんの話も良く聞かず、自分で見た感性のみでイメージしているのですが、これが仏像などの遺跡を見る何時もの私のスタイル。

 次に訪ねた大きな遺跡。 スリランカの観光バス? から、お客さんも降りてきた。
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 ボロンナルワは千年前の都ですから、彼方此方に遺跡が散在しているようです。 我々は3箇所しか廻りませんが、ゆっくり観光する方がいいのだろうと思います。

 この遺跡で気になった建物があります。
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 スリランカでは基本はパゴダのように円形です。 そのほかには四角い建物もありますが、この建物は両面に壁がある長方形をしている、珍しいスタイル。

 ズボンの裾をたくし上げて、水たまりを中へ入っていくと、
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 この写真を見られて、何かを思い出す方がおられるかも・・・。  そうです、タイのスコタイの遺跡そっくりと思いませんか?
 タイは11世紀にスリランカから仏教を導入し、スコタイはタイの建国の地です。 このスリランカの遺跡と、タイのスコタイの遺跡が似ているのは偶然ではないかも知れません。

 最後に行った遺跡。 遺跡の前でタバコを吸って怒られた場所ですが。
 「これはいい、この仏像は一級品だ!」
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 岸壁に掘られた大きな仏像ですが、ゆったりと座禅を組んだ姿。落ち着いた顔立ち。 バックの力強い彫刻・・・。 シルクロードや中国の3大石窟の像と甲乙つけがたいぐらい いい仏像だと思います。あくまでも私の主観ですが・・・・。

 ボロンナルワの仏教遺跡群。 駆け足で紹介しましたが、南伝仏教の本家と言われるスリランカ。 この遺跡群は、じっくり廻るべき場所だったような気がしましたね。
Commented by small-talk at 2014-09-07 10:04
やはり、インドとな関係が深いのか、歴史もありますね。
地図を見ると、インドもスリランカも半島のようなものを使うと、物凄い近い距離なのですよね。
一番近いところで25kmくらいです。
日本と韓国より近いんですよね。
Commented by odamaki719 at 2014-09-07 16:29
こんにちは🌷
 ボロンナルワ遺跡群は歴史があるのでしょうね。
スコールのあとの水たまりに入り撮影をされたのですね。
凄いバイタリティーです。
Commented by iwamoto at 2014-09-07 21:21 x
テング熱にかかっているのでは、という噂のある我が国の首相が、
この国を訪れているようですね。
話変わって、デング熱の方も大騒ぎ。
一筋縄ではいかぬ「蚊」に、てんてこ舞を踊らされています。
Commented by takeshi_kanazaw at 2014-09-07 21:37
small-talk さん。
ヒンヅーの神話ではインドとスリランカは繋がっていたという。
大型船は通れないぐらい岩礁が連なり 本当に昔は繋がっていたのかも。
スリランカのシンハラ族は北インドから、タミル人は南インドから来た種族だそうです。
Commented by takeshi_kanazaw at 2014-09-07 21:39
odamaki スリランカではお寺はすべてソックスか裸足。
人間素足になると、意外と水たまりも苦になりませんね。
Commented by takeshi_kanazaw at 2014-09-07 21:42
iwamoto さん。 デング熱、どうして東京なのか。
恐らく全国を調べると、彼方此方に発生してるかも。
Commented by mikaty at 2014-09-07 22:20 x
ミャンマーの仏教って、スリランカから伝来したのですか!!(*‘∀‘)b
シルクロードを通って仏教が東に伝来したことから考えて、単純に、陸地経由で北の方から南向きに広まって行ったものとばかりおもっていました(^^;
北は山岳地帯がありますもんね。南ルートの方が早く広まったのかもしれないですね。南ルートの大仏様は、タイもそうですが、ウエストがきゅっとしまってスリム、しかも若い感じですね(*^^*)
Commented by takeshi_kanazaw at 2014-09-08 08:05
mikaty さん。
仏教はインドでは衰退しますが、スリランカで生き残った感じ。
ですから、タイもミャンマーもスリランカから仏教を導入した。
北に伝わった仏教は変質をして、大乗仏教へ。
スリランカは原始仏教の色が残る、仏教の第二の故郷のようです。
by takeshi_kanazaw | 2014-09-07 08:38 | スリランカ紀行 | Comments(8)

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