敬虔な仏教徒である現地ガイドのGさん。
「みなさん、我々はスリランカで重要な3つの仏教遺跡を廻っているのですよ。 すでに一番古い寺院、一番大きな仏塔を見ましたが、次は由緒ある菩提樹のある場所へ行きます」
「ほー、そんなに有名な場所を案内していただいているのですか・・・」
彼が言うと何だか厳かに聞こえるのだが、私にはその重要性がよくわからない。
何やら大きな木がある場所にやってきた。 スリ・マハ菩提樹と呼ばれている。
スリランカの仏教施設では、一番重要なものは仏塔(それも釈迦の骨があると格がある)、次いで菩提樹の木、最後は仏像という順番らしい。 この施設では仏塔は小さなものしかなく、どうもお釈迦様の骨がないらしい。
このお寺の仏像ですが・・・。
お堂の横にあった涅槃像。
どう感じられますか? スリランカの仏像の感じはイマイチ?
これはスリランカだけじゃなく、上座部仏教の国の仏像全般にいえるのですが、日本人の眼から見ると荘厳さに欠けるように見えます。 まー、感性の問題ですが・・・。
お堂というかお寺は、池に囲まれています。
ガイドのGさん。
「池が沢山見えるでしょう。この地域は乾燥地帯ですから、これらの池は仏教伝来とともにもたらされた土木技術で作られたものです。 この池によって水田が開け、豊かになりました」
この説明で、よ~く 判りましたね。
「そうか。仏教伝来は精神面では釈迦の教え、物質的には土木技術による豊かさをもたらしたのだな~。仏教は物心両面でこの地域の人を豊かにしたから、長い信仰をかち得たのか・・・。納得、納得。」
さてさて、私が少しこだわっているスリランカのレリーフ。
仏像よりレリーフのほうが芸術性を感じるのですが。
お堂の入り口にある何気ない像。
涅槃像のそばにあった、レリーフ。
これは王族の家族の像。
恋人の像?
これらのレリーフの感性は、仏像とはずいぶん違いますね。 どうしてでしょうかね・・・。
表現に自由・闊達さがあるような・・・・。
この感性は、後で行く、有名な シギリア・ロック の壁画に通じる感じがします。
スリ・マハ菩提樹は大きそうですね。
レリーフに興味がありましたか?
何でも興味があるものに出会うと楽しくなりますね。
いや、それは凄いものでしょう!
レリーフと仏像は、タイをはじめ、東南アジアなどでたくさん見ましたね。
知人に東洋美術の専門家みたいなタイの女史がいたからですが。
見た中ではアンコール・ワットとインドネシアのボロブドールのレリーフがいいですね。