この店はサラリーマンが50歳を越えて開いた店。
もう10年近く、春の新緑、夏の蕎麦の花、秋の紅葉 の時期に立ち寄っている。
お店は別荘地の一角にあり、カラマツの林を切り開いた場所にポツンとある。
以前にもこのブログで紹介したと思うが、此処の売りは 店の名前の通り、岩魚と五平もち の炭火焼き。他に山菜の天ぷらや蕎麦、田舎汁などが出てくる。
注文すると、オヤジさん(私とほぼ同年代)は、カラマツ林に流れる小川に作られた 活け巣 から岩魚をすくって来て、腸を取る作業を始める。 そして炭を起こして囲炉裏に入れ、 残酷ショー? が開始される。
なんてことはない、岩魚の炭火焼 なのだが、生きている岩魚が火あぶりの刑にされて行く姿を見ている感じがしてしまう。
炭火の上に置かれた岩魚。 もう串差しにされているが、ピクピクと動く。
「いやいや、人間は残酷なことをするもんだな~・・・・」
炭火で焼かれながら、岩魚さんは結構長い時間ピクピクと動いている。 ひれを打ち振り、頭を捩じるようにもだえますな・・・。 生きものの最後のあがきですな。
ピクピクもしなくなった岩魚をさらに火あぶりにする。
「そろそろ食べられるよ」 とオヤジさん。
美味そうだ、と生唾を飲む人もいるかもしれないが、なんとなく火あぶりの刑で息絶えた死骸のようにも見えないことはない。
しかし、しかし。 人間は食べないと生きていけない?
神も仏もお許し下さると、結局のところ、焼けた岩魚をパクリ。
炭火でじっくり焼くと、頭も食べることが出来ますな・・・
「なーんだ。 残酷ショー なんていっても、結局岩魚の炭火焼きじゃないか」
そうなんですがね・・・・。 でも、炭火の上の岩魚がピクピクと、身をもがいて・・・・。
岩魚の残酷焼きはそれでも美味しいのですよね。
関西ではシャコの生きたのを売っていて若いころは
熱湯の中に入れて蓋を押さえて音がしなくなるまで
待っている時もいい感じがしませんでした。
川魚ってそれ自身があっさりしているので、唐揚げなどにしても美味しいですよね。
祖母が大鍋にシャコと醤油、酒を入れて、一気に煮る。
大鍋の蓋をシャコがジャワジャワと音を立てる。
10分以内、イヤ、5分程度で煮上がりましたね、シャコ。
春の時期には、身の真ん中に美味しい 子 が入っていましたね。
そうですね、シャコのことを思い出しましたね・・・。
漁村育ちの私は川魚が苦手ですが、最近は結構食べてますね。