「これって面白くない? 黒色だけでも 柿だって判るでしょう」
「色をつけた方が楽しいわね」 教室の先輩諸氏の助言。
やんわりと、上手いこと言うんですね、この方々は。 要するに出来がよくないということを、婉曲言われているわけです。
後で見なおすと、確かに黒いだけで一向によくない絵だった。
自分で錯覚していたわけですね。 でも出来た時は 上手く描けた! と思ったのですが、どうも思い違いかもしれない・・・。 よくあることですが・・・。
「よっしゃ、色を塗ってやろうじゃないか・・・」 帰宅してから懸命に着色。
「平凡ね」 我家の批評家は正直ですから、一言で終わり。
「・・・・・・・・・」 確かに平凡と言えば、平凡だな・・・・。
よく描けたと思ったんですがね、描いてる時は・・・・。
「どうせたいしたことない絵なんだから、俳句でも書きこんでやれ」
しかししかし、描いてる時に客観的に自分で自分の絵を評価出来たら、一枚も描けませんね、きっと。 上手く描けた と錯覚の連続で絵が完成していくのではないでしょうか。
写真でもありますよね。 上手く撮れた、これこそ傑作! と、一瞬そう思いますよね。
他の方の写真と見比べると、 あ~、俺の傑作と思った写真はやっぱり下手だわ となるケースが殆ど。 でも、やっぱりまた撮るんですね。そして、これは傑作だ と錯覚を重ねる。
昔、若いころに 「恋愛は人生最大の錯覚なり」 とうそぶいていた友人がいました。
でも、錯覚でもいいから、人は恋愛をしないと寂しいですよね・・・・。
やはり色づけをされた方がよかたですね。
最後には俳句があって楽しいですね。
私は最近絵を描く時間がないのですが
多分葉を後ろにもってきて柿を前面に描くと思います。
葉は柿の後ろから部分的に見えるようにすると思います。
偉そうなことを言ってごめんなさい。あくまでも私流です。
私の絵は少し古風ですから、べた塗りが下手なんですね。