「どうもギリシャの財政危機が原因らしいよ。ほっておくと、ギリシャの国が破たんするので、ギリシャの国債を買っているヨーロッパの銀行が大騒ぎ。それでユーロが弱くなってしまった」
「なんでそうなったんだ? 国が破たんするなんて、よく判らないよ」
「要するに身分不相応に社会資本の充実だとか、国民生活向上などと言って、国が借金をしすぎたということだろうな」
「それでどうするんだ、ギリシャは」
「なんとか他の国の支援を取り付けるのと、緊縮財政を目指して、公務員の首切りや行政サービスなんかを切り捨てるしかないんだろうな」
「それはみんな怒るよ」
「これを見ろよ。ギリシャでは大変なデモ騒ぎになってるよ」
「フーン・・・・。 しかしな~、変な言い方だけど、ギリシャの話を聞くと、まるで倒産するかも知れない企業を見てるみたいだな。 俺も取引先の倒産を沢山見てきたけど、企業は倒れる前には経営不振の犯人探しをして、みんな喧嘩ばかりするんだ。 結局解決にはならないんだけどな」
「うんうん」
「倒産した企業の関係者はみじめだぞ。辞めても地獄、残っても地獄だよ」
「そうだな~、ギリシャみたいになりたくないよな・・・・。 でもなー、日本はギリシャより国の借金は多いんだぞ。ただ日本の国債は殆ど日本の銀行が買ってるからいいようなもんだけど」
「チョット待った! よく判らない話だな。 なにか、身内から借金をしてるから、困った時には借金は棒引きにしようって魂胆か、日本政府は」
「そうじゃないけど・・・。 イヤ、よく考えれば、お前の言うのもあながち的外れじゃないかもな。 身内から返済を催促されることはないと、日本政府はたかをくくっているとも言えるな~」
「俺は頭がおかしいのか、日本政府がおかしいのか知らないが、 これまで政治家が景気対策とか地元の要望を実現するために予算を獲った なんていうのは、要するに国債を発行して、国の借金を増やしましたと言うことになるぞ。 そんな話はおかしいじゃないか!」
「経済や政治のことは知らない我々が、とやかく言うことはないじゃないか」
「イヤ、この話は絶対おかしい! 国債を発行すると言うことは、俺の貯金から勝手に金を持って行ったのと同じになるぞ。 政治家は自分が当選するために、これまでに俺の預金を勝手に使ったんだ!」
「お前みたいに変なことを言ってると、エライ経済学者やマスコミに馬鹿にされるのがオチだ」
「俺は難しいことはわかんねー。 でもな、ギリシャの話を聞いてると、やってることは日本も同じじゃないか。 これまで公共事業は社会資本の充実だとか、景気対策をすれば税収入が増えるとか。 しかしよ、結局ビックリするほどの国債という借金が増えただけじゃないか」
「むかし、ぼやき漫才と言うのがあったのを知ってるか? それと一緒だぞ、お前の話」
「馬鹿と言われようが、漫才と言われようが、俺は政治家の言うことは信用しない。 国民のためなんて言って予算をバラまいて、結局俺の預金を勝手に使うなんて、絶対許せない!」
「そんなこと言っていたら、ギリシャと同じだぞ。 日本は皆が協力していくしかないんだ。だから、苦しくなったら、みんなの預金を国に差しだすしかないんだ」
「そんなこと出来るか。 それならそうと、はっきり国民に言えばいいじゃないか。 もう皆さんの銀行預金はないものと思ってくださいと。」
まー、アメリカ国債やユーロ債より日本国債の方がましなのかもしれません。
低金利時代なので政府の金利負担が小さいからまだいいのですが。
高金利時代になれば、インフレと言うことなので、国債の総額が相対的に小さくなるというパターンを政府は狙っているかも。
もっとも、国債の中には消費物価指数に連動したのもあるので、一概には言えませんが。