「旅順港は軍港ですから、写真を撮ると罰せられますよ」
中国では昔から、立ち入り禁止や撮影禁止の場所は多く、 鉄橋やトンネルにはそれぞれ歩兵立っていて、撮影禁止だった。 日本人が驚くほど厳しかった。
「触らぬ神に祟りなし」 ということで、旅順港の写真はありませんが、現在もめている南シナ海の南沙諸島へ出航しているのか、軍艦の数は少なかったですね。
旅順には戦前の日本に関わる施設がありますが、豊かになったのか知りませんが、最近になって補修したり改装をして、一般に公開するようになりました。
まずは旧日本の裁判所(中国語では ” 法院 ” ですが、多分裁判所ですかね)
「おいおいみんな。ボヤーと施設を見てないで、此処に書かれていることをしっかり見た方がいいぞ。中国はこんな教育をしているんだぞ」
この方はしっかり漢文教育を受けた方で(60代) 掲げてあった文章を指さしました。
私のような中国語が判らない人間でも、おおよその中身は判別できますよね。
最後のところで 「此処は愛国主義教育の最高の場所」 と書いてありますね。
中国の歴史を振り返ると、清朝末期のアヘン戦争以来ほぼ100年間、日本などの外国から植民地のようにされてきました。 中華の国 中国としては ” 我慢ならぬ歴史 ” でしょうね。
前国家元首の江沢民さん。 豊かになった中国には国家高揚すべき時期と思ったのでしょう、この種の愛国教育を盛んに行った経緯があります。 その矢面が日本。
例の中国船が日本の領海を侵犯した事件。
釈放された酔っ払い船長を英雄みたいにしたのは、長年の ”愛国主義的教育 ” の建前がドンドン庶民に浸透した結果ですかね。 仕掛けた政府も後に引けなくなっているフシがあります。
「こんな教育はいい加減にやめたらどうだろうかね・・・」 とくだんの男性。
「痩せた犬は吠えたがると言うじゃないですか。 まだ中国は余裕がないんですよ」 と私。
次は旧日本の刑務所。
「日本人は入れませんが、入り口まで行ってみましょうか?」と中国人ガイド。
「もういいよ。止めとこう」
そうそう、チョット変わったところでは「旅順博物館」
中国シルクロードのミイラなど、旅順に似つかわしくないものの展示がある。(撮影禁止)
「なんで此処にこんなもんがあるの?」と私。
「昔、日本の大谷探検隊がシルクロードから持ってきて、旅順から日本へ送るべく置いてあったもんですよ。 現在は日本の龍谷大学にも探検隊の集めたものがありますよ」と中国案内人。
「そりゃ返してもらわんといかんじゃん。 日本の龍谷大学から返してもらい」と私。
まー、中国と日本。 歴史ではいろんな事が起こり、いろんな事実が発生していますね。
25年前から度々中国を訪問し、工場などで働いている沢山の中国の人達と会いましたが、私の感覚では、 中国人の心境に対して ” 日本人は鈍感すぎる傾向があるんじゃないかな~ ”
生意気な言い方かも知れませんが、声高にいろんな事を主張する中国人の、裏側というか深層心理を見極めることが必要なんじゃないでしょうかね・・・。
でも、これから先、日本は良くも悪くも、中国との関係が深まるでしょう。
おそらくは、中国の国家戦略は、「世界一の大国」になることだと思います。
経済、軍事でアメリカに追いつき、追い越す野心がある唯一の国かもしれません。
日本はどう付き合うべきか、かなり大きな課題だと思います。
まだ西洋の価値観で支配されているマスコミ情報より、直接中国やアジアの実態に目を向けていきたいですね。
昨日から今日まで夫が出張なので少しのんびりしています。
写真もしっかりあって、丁寧に解説もされて、
あぁ、そうだったわーと。
日本と中国いろんなことが起こりかかわりあってきましたが、
これからも問題を抱えながら、続いていきますよね。
お互い深いところで認められないという点がすこしとけて来れば、道が開けてきそうですが、難しいですね。
水と油の心情的な関係を
何かで混ぜる方法はないもんでしょうか。
日本が好きな中国人、中国が好きな日本人がいるのに。
真の日中友好はいつになるのか・・・・
懐かしい記事を読んでいただいて感謝。
自分でも読み直しています。
私は少し日本のマスコミ報道に懐疑的です。
現地へ行って、自分で感じたことの方が正確?と思っています。
まずは相手の感情を感じ取るのが第一歩。でも言葉が判らない。
中国では筆談可能なのが救いです。