早朝、朝飯も食べずにホテルを出発。福州空港へ来たのですが・・・。
「まだなの搭乗は? もう予定の10時だわよ」
「何か遅れてるみたいだね。」
我々が利用するのは、深圳(シンセン)航空の関西空港ー福州ー深圳の便。
この深圳航空は今はやりの格安航空会社のようです。
「チョットみてきたけど、飛行機はチャンと深圳から着いてゲートに待機してるよ」
「英語の放送では機材のトラブルのために遅れるって・・・」
「まさかエンジントラブルじゃないよな・・・・」
今回の福建を廻る5泊6日の旅は、5万円弱(オイルチャージ込み)
私の場合は名古屋から関空往復と一人部屋負担でほぼ倍になりますが・・・。
旅行中は参加者からよく疑問が出されました。
「別に宿は悪くないし、食事も普通だし、どうしてこんなに安いのかね・・・」
多分格安航空会社が、乗客の少ない時間帯をタダ同然の値段を旅行会社に提案。
5万円というのは、旅行会社がツアーから日本人添乗員を外して、中国現地の原価主体で出した値段なんでしょうね。それぞれ損はしていないはず。
「こんな値段が出始めると、日航を使ったツアーでは客が来ないよね」
「中国ぐらいなら、昔のような殿様ツアーなんて要らなくなるかも・・・」
「と言うことは、これまでの航空賃の値段は一体何だったの?」
いくら値段が安くとも命は惜しい。 窓越しに機体を偵察。
「ワイパーだってさ。ワイパーの故障なんだけど、代替え部品がないから何処かへ取りに行ってんだって。多分あと3時間以上かかるんだって・・・」
この人何処から情報を取って来たんだろう?
結構中国語の達者な日本人が増えたからな・・・。
「まー、ワイパーならいいやね。自動車のワイパーとおんなじようなもんだろう」
「気楽に待とうか。何せ格安なんだから」
「でもね・・・。あんまり遅れると四国まで帰れないかも・・・」
「アンタは四国か、四国の何処?」
と最後になってメンバーの話が盛り上がったり・・・。
待ってる間には飲み物が出たり、お昼が出たり・・全て無料。
結局福州空港を離陸したのは予定の6時間遅れ。
日本に近づく頃には夕日が落ち始めました。
関空からJRの職員を急き立てて新幹線の自由席を買い、結局東京行きの最後の「のぞみ」に飛び乗る羽目になりました。
ところでどうして福州空港にワイパーの部品の備蓄なんて置いてないのかな・・・。
そういえば福州空港に整備工場はあったっけ?
福建省の旅の最後は、えらく間延びした時間と気ぜわしい時間が同居してましたね。