河西回廊の旅の7日目。 この旅もそろそろ終盤で、その日はチャカ塩湖から上海へ帰る行程。

 前夜からチャカ塩湖の近くに一泊していましたが、私は体調不良でズーと寝てました。
 「あー、ズーと雨やったらしいな・・・・」 高山病?なのか、ぐっすりと寝てましたが・・・。

 雨模様の中、早朝からチャカ塩湖まで出かけた面々が帰って来ました。
 「チャンと写真は撮れましたか?」
 「うーん、青い情景が広がって、それなりに撮れたよ」 と写真家のSさん。

 小雨の中を出発です。
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 しかし今回の旅のメンバーは、結構強いですね・・・。 年齢は私と同じぐらいなのに、夕方と朝にまた出かけたんですから・・・・。 私はそんな体力はない・・・・。

 昨日来た道を西寧までバスで帰ります。 ほぼ5時間の長丁場です。
 小雨に煙るチャカ塩湖が幽かに見えます。
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 もう二度と来ることはないでしょうね・・・・。 

 ボンヤリと車窓の風景を眺めているばかりで、何をする気も起きない・・・。
 ボヤーとした時間が過ぎていましたが、写真は撮っていたようです。
 残った少しピンボケの写真を見ると、こんな風景が。
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 羊が草を食んで、のどかな情景が広がっています。 この地域は緑が多いのは前日に気付いたのですが、乾燥が強い西域では、草原と言うのは山裾や雪山の間にある高原に目立ちます。 これらの場所に雨が多いのかも。 逆に平地に近くなると、草原は雪解け水のある川の付近に限られ、それ以外の場所は石ころと砂の原野になるようです。

 西寧が近くなってくると、こんな情景が。
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 約5時間のバス移動。その日の昼は確か西寧市内で食べたような・・・・・。
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 青海省や四川省の山近くでは、中華料理とはチョット違う感じになります。 醤油味のような、少し濃い味の料理が増えてきます。 チベット料理と言うか、山岳料理と言うか・・・。

 「今日は飛行機で上海まで飛ばなきゃいけないので、あんまりユックリできません。 イスラム教の大きな寺院は車窓から見るだけになります」 私は行程表など殆ど見ないので、その寺院がどんなものか知らずにパチリ。
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 後で調べると、この寺院は東関清真寺。 清真寺と言うのはイスラム寺院のことです。
 実はこの地方で一番のイスラム寺院だったらしいのですが、お参りしているのは主に回族。

 この回族(かいぞく、ホウェイ族)と言うのは、西域を旅して何時も出てくる民族。これまでの幾たびかの西域旅行で、説明してくれる現地ガイドさんによって内容が異なる?面白い存在です。
 姿かたち、名前、喋る言葉は漢族と同じ。 ただし宗教はイスラム教なので、日常生活は大いに異なる。
 「イスラム教に改宗した漢族です」 という説明があったけれど、イラン系や西域の諸民族との混血も多くて、必ずしも祖先が漢族とも言い切れない。 中国全土に約1000万人もいて、中国のイスラム教徒の半分を占めるという大きな存在ですが・・・。

 「それでは私はここでお別れです」 と、西寧の飛行場でこれまでガイドをしてくれたS女史。
 彼女のお蔭で、3日目~6日目のホテルの部屋でタバコが吸えました。 感謝してま~す・・。

 西寧から上海へのフライト。 結構長くて4時間弱。
 上から見る西寧付近の情景。 赤い山ばかりですね・・・。
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 中国を上空から見ると、殆どがこんな禿山ばかりで、緑があるのはホントに沿岸地方だけですね。

 東に飛ぶと、まるで夕日が追っかけてくるような感じになりますね。
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 感覚的には、アッという間に日暮れになる感じ。
 ナガ~イ飛行の後、やっと上海の灯が見えてきました。
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 「慌ただしい一日やったな・・・・。 上海でゴロリと寝て、明日は日本へ帰るだけや!」
 上海に着いた途端、肌にまとわりつくような空気。 ジットリとしてどうも気分が悪い。
 極度の乾燥地帯から帰ってきたので、こんな感覚になるのは何時ものことですが・・・。



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# by takeshi_kanazaw | 2017-07-13 08:00 | 中国・河西回廊の旅 | Comments(2)
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 この河西回廊の旅に参加した写真家のSさん。 撮りたい風景は主に2か所で、一か所は赤い山の 「張液丹霞」 で、もう一つがこの 「チャカ塩湖」 だという。 
 「確かに塩が水の底に広がっているから、空や雲、山などが水面に綺麗に映るんだろうな・・・」

 このチャカ塩湖は標高が3061m、バックには雪山が広がっている。
 天気は雲が一杯で、必ずしも青い空が広がっているわけではなかったですが、独特の情景でした。

 「Sさん、やっぱり頑張っているな~・・・・。 もうあんなところまで行って、シャッターを切ってるわ」
 この写真を撮った私は、心臓がドキドキ、頭は少しボーとした状態。 撮った写真まで少しピンボケ。
 「Sさんの写真を撮っている場所まで歩いて行けない・・・・。 シンドイ、歩くのが苦しい・・・」

 私は写真の素人ですが、上手な方なら上手いアングルを選び、光を意識すれば、凄い写真が撮れそうな場所ではある。 逆に下手が撮ると平凡な、実に平凡な写真になりそうな風景です。

 「それにしてもシンドイ・・・。 標高3000mぐらいで高山病なんて信じられん・・・・」
 ドンドンと先に行くグループの方達と離れ、ノロノロと少しフラフラしながら・・・・。
 「まー、撮る場所を選べないから、適当に撮っておくしかないか・・・・」
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 確かに水面に映る情景が鮮やかに見えますかね・・・。 塩湖だからですかね・・・。

 「なんだあれは? まるで遊園地の乗り物みたいなのが走ってるぞ」
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 後で気づいたのですが、最初からこの乗り物に乗っていれば、楽に先端まで行けたのに・・。 これこそ後の祭りで、撮影ポイントの途中までしか行けずに、戻りの道もしんどかった・・・・。

 少し塩湖の広がる場所まで移動。
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 「空が真っ青だったら・・・、 いや、逆に夕日で紅くなっていたら・・・・・・」

 そろそろ傾きかけた太陽が、ぼんやりと水面に。
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 遠くに雪山が望めます。
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 しかし、撮っている場所が悪くて、前に塩湖が広がっていない・・・。

 後で撮った写真を見ると、そもそも撮る場所が下手。 もっとポイントを選ばないと・・・・。
 でもね・・・・。 その時は歩くのもシンドカッタのですから・・・・。

 後半はもうカメラも手にせず、ベンチで座ってました。
 「夕日が撮れそうだから、俺たちは此処に残るよ」 と、写真家のSさん達。
 その他にももっと見たいという人たちが・・・。
 「皆さん、夕飯を食べたら、また此処に来たい人はバスを出しましょう」

 私は?  そんなシンドイことが出来るわけがない。
 「俺は夕方も明日の朝も、オプションには参加しません!」

 宿に帰って、自分の部屋に行こうとしたのですが・・・
 階段が、わずか3階までの階段が・・・・・。 息が切れて登れない・・・・。
 記念に階段をパチリ。 この時のことを忘れないために。
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# by takeshi_kanazaw | 2017-07-12 07:56 | 中国・河西回廊の旅 | Comments(6)
  旅の6日目の午後。 西寧から青蔵公路を5時間近くバスで揺られ、やっとチャカ塩湖に到着。

 塩湖によくある塩の採集・精製の古びた工場がありました。
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 青蔵公路という大動脈のすぐ近くですから、昔から採塩が行われていた場所でしょうね。
 現在でも稼働している現役の工場です。

 バスが湖の近くに下って行くと、途端に景色が一変しました。
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 「なんじゃこれは・・・・」  大きな駐車場に車が一杯。
 もう観光客で一杯です。
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 車のナンバープレートを見ると、上海や中国全土から。 このチャカ塩湖は、チベット観光のメインルートである青蔵公路に接しているのが幸いして(禍して?)、観光客で溢れていました。
 チャカ塩湖を紹介する雑誌などでは、触れられていないかもしれませんが、これが実態です。

 なにやらウエディングドレスをまとった女性も現れました。
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 入口ではもう一組のカップルも。
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 こんな場所で披露宴?  違うんですね・・・。
 中国では結婚式の前に、有名な風景の場所で写真を撮るのが流行っています。 もう10年以上前からの流行で、数十万円を掛けて写真を撮るのです。 花嫁さんにしてみれば、一生に一度(2度以上の人もあるかも)の晴れ舞台というわけです。 心躍るチャカ塩湖 なんですね。

 このチャカ塩湖では、綺麗な風景写真と一緒に、こんな写真が大きく提示されています。
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 「実物よりも綺麗に写すからな、中国の写真家は・・・」 
 そんな乙女心を傷つけるようなことを言ってはイケナイ・・・。

 入口を入ってから、湖の岸辺までが結構遠い・・・。
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 他のメンバーはサッサと歩いて行かれるのですが、私は・・・・。
 「オカシイな・・・。 なんだか心臓が踊るというか、シンドイと言うか・・・」

 遅れ気味なので、少し頑張って歩くのですが、ますます心臓が踊る・・・・。

 チラッと見るとこんな看板が。
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 標高 3061m  気圧 700ヘクトパスカル・・・・。
 「まさか高山病の初期症状? そんなことが・・・・」

 半年前にシルクロードの旅で標高3500mのカラクリ湖にも行きましたし、3000mぐらいで高山病になることはないはず・・・・。 まー、日本でいえば北アルプスの穂高あたりの高さではあるんですが・・・。

 「どうも運動するからダメなのかも。 歩かなければ、タバコを吸っても心臓は踊らない。 運動するからいけないんだ。」  という解釈をして・・・・・。

 しかし、到着したのは湖の岸辺。 塩が湖に広がっている場所はまだズーと先です。
 「チャカ塩湖で心臓を踊らせて倒れたら、とんだお笑い草だ。 ウエディングドレスの花嫁さんじゃあるまいし」

 そんなことを思いながらも、体の方は全然不調。 頭も少しボーとしてくるし・・・・。
 「せっかくだから写真は撮らないと・・・・」  そうは思ったのですが・・・。


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# by takeshi_kanazaw | 2017-07-11 08:21 | 中国・河西回廊の旅 | Comments(0)
 河西回廊の旅の6日目、午後は青海省の省都の西寧から チャカ塩湖へと行く。

 このチャカ塩湖、南米ボリビアのウユニ塩湖になぞらえて、中国のウユニ と名付けて売り出しているらしい。 塩湖に写る風景が綺麗だというのですが・・・。
 「まー、この西域には塩湖が多いし、その一つなんだろう。 大体ウユニの名前を使っているのが気に食わない。風景に自信があるなら本名だけを名乗れ!」  私は天邪鬼で、文句ばかりいう老人なのです。

 そんなことより、私は青海省をあまり走ったことがない。 河西回廊の祁連山脈(きれんさんみゃく)を越えた南側はどうなっているのか・・・。 その方に興味がありました。

 この地方の位置関係はなかなか判らない。 インターネットで探した判りやすい地図(あくまで私の理解しやすい地図)がありました。 どうも青海省の西寧からチベットのラサへの道ですが。
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 この地図にはありませんが、北には祁連山脈が走っています。 
 このルートは西寧からラサに向かう大動脈の青蔵公路ですし、青蔵鉄道のルートでもあります。全長が約2000キロですから、日本の北海道ー沖縄間の距離があります。 チャカ塩湖はその途中にあり、西寧からわずか300キロなんですね。

 「そうか、チャカ塩湖は青蔵公路の途中にあるのか。 何も秘境のようなところじゃないんだ・・・」
 僅か300キロなんですが・・・、東京ー名古屋ぐらいの距離がある・・・・。

 標高2000mを超える西寧から出発、見た目には平原に見える道をひた走るのですが、これが結構標高が高いのです。 感じとしては僅かに登って行くような・・・。
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 「ふーん・・・。思ったより緑が多いな・・・・。 河西回廊より緑が豊かだ・・・」

 このルートの北には 最大の内陸塩湖である 青海湖 があるはずなんですが、全然見えません。
 バスの車窓からチラッと黒い牛のようなものが・・・。きっと ヤク ですね。
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 「ヤクは標高が3000m以上の場所にしか住まないはず。 もうそんなに高い場所に来ているのか・・・」

 バスで走っていると300キロは結構長い。 時々は少し低い場所もある。
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 そんな場所には水があるのでしょうね、小さな部落が散在してましたね。
 「シルクロードというと河西回廊ばかりが取り上げられるけど、この青海ルートもよく使われたのではないかな・・・。 此方の方が緑が多くて、旅がしやすいのでは・・・」

 雪山が見えてきました。
 崑崙山脈(こんろんさんみゃく)の本体ではないでしょうが、 大きな崑崙山脈の一部かもしれないですね・・・。
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 「我々がバスで走ってる場所は標高はどのくらいかな・・・・・。 どうも3000m前後かな・・・・」

 西寧からチャカ塩湖までは約5時間。
 延々と道が続きます。
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# by takeshi_kanazaw | 2017-07-10 08:08 | 中国・河西回廊の旅 | Comments(4)
 河西回廊の旅の6日目。

 その日の午前中は西寧市郊外の チベット仏教のお寺 タール寺(塔爾寺)を観光。 午後には300キロ走って チャカ塩湖 へ行く行程です。

 「西寧のチベット仏教のお寺? 8年ぐらい前にチベットのラサまで行く旅行で、確か西寧でチベット仏教のお寺を観光したような・・・・・」 おぼろげにその印象だけが残っていたのですが・・・。

 西寧の町からバスで30分以上、小高い山の麓にタール寺がありました。
 「凄い人やな・・・・。 まるで観光地や・・・」
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 「どうも違う、印象が違う。 もっと鄙びた、しかし豪華なお寺だったような・・・」

 お寺の入り口までやってきました。
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 「うんうん、入口の門はこんな感じだったような・・・。 でも周囲にこんなゴチャゴチャしたものはなかった」
 私は首をかしげながら、みんなの後について行きました。

 門を入ると、こんなものが。
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 「これは覚えている、この塔はハッキリ覚えている・・。 やっぱりこの寺だったんだ・・・」

 このタール寺は、青海省最大のチベット仏教のお寺で、チベット仏教ゲルク派の大本山らしい。
 我々はチベット仏教というと、チベット自治区のラサのポタラ宮が頭に浮かびますが、実はチベット仏教はこの青海省でもお寺が多くあります。 さらにチベット族が多い四川省の西側(たとえば九寨溝の地域)でも、チベット仏教徒が多いし、モンゴル族もチベット仏教信者です。

 お寺の中にはお坊さん達、修行僧かもしれません。
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 「最近はチベット仏教のお寺も様子が変化してね・・。 お坊さんの数がドンドンと減っているの」
 ガイドのS女史はチベット族。 これまでの通り一遍の案内とは異なる説明が多くなります。

 「そもそもチベット族では、次男や三男などは殆どがお寺に入って字を習ったり、お寺は勉強の場だったんですよ。 それが人口抑制策でチベット族は子供が2人まで(正確かどうか知りませんが・・・) 制限されて、お坊さんになる人がいなくなってしまった」

 ご存じのようにチベット族は、チベット仏教で国を治めてきた国でしたから、お坊さんは政治家であり、官僚であり、先生であり、お医者様であり、そして画家でもあったようです。 そんな宗教国家で宗教が否定されたわけですから、社会が大変化を起こしますね・・・。

 「本殿の中は撮影禁止で~す」  チベット仏教のお寺はろうそくの煙が漂い、薄暗い・・・・。
 おびただしい観光客の数でしたね・・・。

 外に出てからパチリ。
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 黄金に光っているのが本殿になります。

 この場所で五体投地をしてお祈りしている人がいました。
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 お祈りしている風貌から見ると、どうもチベット族ではなく、外国人のようです。
 外国から来た人のために、この場所をお祈りの場所と定めているのかも。

 このお寺を訪れているのは大部分が観光客。
 チベット仏教のお寺らしい、緑の屋根が印象的でしたね。
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 そして、この マニ車。 お経が書いてあるという車を回せば、お経を唱えるのと同じらしい。
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 近くで見ると、大きくて立派なものですね・・・。

 チベット仏教についてはよく知りませんね・・・・。
 西域から伝わった大乗仏教という点では、日本の仏教と同じ。 しかし、チベットは南ではネパール・インドに接していますから、その後インドから直接に仏教を取り入れ、独自の発展をしてきたようです。

 門を出てプラプラと歩いていると、チベット族の衣装らしきものを身にまとった人に。
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 これはお寺をお参りする時の正装なんでしょうか・・・・。

 何気なく道の側を見ると、白い花が咲いていました。
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 お寺の周りは緑も多くて、花も咲いています。
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 赤茶けた山や砂と石ころの平原が多い風土の中、お寺の周囲だけは緑に覆われていたのかも。
 日本でもお寺の境内には、桜やモミジが多いのは、同じような心情なのかな~・・・。


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# by takeshi_kanazaw | 2017-07-09 08:27 | 中国・河西回廊の旅 | Comments(2)

海外や国内の適当に撮った写真の記録


by takeshi_kanazaw