今回の旅のイメージとしては、春の高原をゆっくりドライブするはずでしたが、台風並みの低気圧で雨の中の道行となっています。
「那須と言えば、皇室の那須の御用邸というのは此処にあるのかい?」
「ほら道路地図にも御用邸は右、と書いてあるでしょう。私達の宿は左だけどね」
どうも那須の御用邸というのは昭和天皇の時代に作られたようです。
那須岳の麓に広がるなだらかな高原、古い温泉もあるのどかな地方です。
地元はあんまり御用邸を観光の道具としていないようで、取り立てて目立つものはありません。
宿は御用邸とほぼ同じ標高ですから、我々の見る風景もきっと同じ感じなんでしょう。
「此処は春が遅くてねー。まだ桜が綺麗ですよ」
しかし、その日は雨と風の中で、寒々とした桜でしたね。
次の日は朝方は少し晴れていたのですが・・・・。
「せっかく那須へ来たのだから、那須岳へ行ってみましょう」
那須温泉を通過して、那須のドライブウエイへ入ったのですが・・・・。
「ちょっと! こりゃ雨じゃなくて雪だよ。雪が降ってきたよ」
那須岳の木々はどうも黒い木が多くて、強い風の中で寒々とした中のドライブ。
「この場所は、きっと夏や秋の天気がいい時は綺麗なんだわ。ツツジの木も一杯あるし」
「でも今日は名古屋まで帰るんだから、早く高速道路に乗っかろうよ。600キロはあるぞ。」
早めに那須ICから東北自動車道に乗ったのですが・・・。
「武蔵野は広いな~。東京まで160キロ? 同じような風景が続くなー」
「東北自動車道から中央道へ行くにはどうすればいいの?」
「地図を見てもよくわからないよ。東京の首都高速は嫌だから、環状線しかないだろう」
地元じゃないと東京の高速道路はよく判んないですね・・・。
なんか東京の周囲をぐるぐると廻って、それも新潟方面へ行ったり、また下がってきたり・・・。
八王子で中央高速に入ったのは昼過ぎでした。
「さー、これから名古屋まで350キロ走ればいいんだ!」
さすがに高速道路ばかりでは少々味気ない。 途中で諏訪湖で少し寄り道。
「天気が回復してきたみたいだね。どうも今回の旅はタイミングが悪かったな~」
諏訪の地方も雨が上がって、虹が出てきました。
遠出をする時はどうしても天気を選べません。
妻殿は今回思ったような写真が撮れなかったようです。