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「中国シルクロードの旅」 なぜ日本人はシルクロードが好き?

 このブログは過去3回訪れた中国シルクロードの旅の話を、まとめて書かれています。1回目は河西回廊から西安ー敦煌ーウルムチ、2回目はカシュガル、ホータンなど南側、3回目はイリからジュンガル盆地ですが、テーマ別に順不同でまとめてあります。

 このブログもしばらくタイのお話を続けていましたが、書き手の方がタイの話題に少し飽きがきました。まだタイの経済のことや社会のことなど、一杯書きたいことはあるんですが、しばらく休止にします。話題を中国に移します。

 ある友人が、私がよく中国に出かけていたのにどうして中国の話がないのか不思議がっていました。そうなんです。1986年以降毎年のように中国に行き、覚ええているだけでも15回は行ってますね。シルクロードには3回も行ってしまった。
 しかし過去の中国旅行の写真がない!

 私が写真を撮るようになったのはつい最近で、それまでは海外や国内を旅行する時はまったくカメラを持っていかなかった。「自分の眼で見るのが一番」と思っていましたし、至る所でパチパチと写真を撮るのはどうも好きになれなかった。
今でも頭の中には中国の綺麗な風景や、面白かった情景が詰まっているのですが・・・・。
あの頃デジカメやブログがあれば、もう少し丁寧に写真を撮っていたかも知れません。

 それはさておき、仕事で出かけたケースや、たまたま同行者が写真を撮ってくれたものも残っているので、それを頼りに15回の訪中で感じたことを綴っていきたいと思います。写録と言うより記憶の中の中国旅行といった感じですね。

 まずシルクロードの話からスタートします。
 
1989年だったと思いますが、憧れのシルクロードのパックツアーに参加。香港から入って、広州からは中国国内便で西安へ。西安から河西回廊沿いに敦煌、そしてトルファン、ウルムチまで15日以上の長旅でした。これが第一回目のシルクロードの旅でした。

 この時、中国広州のスルーガイドが「どうして日本人はシルクロードが好きなのか?」と聞くのです。彼に言わせれば、シルクロードの地域は夏は凄く暑いし、食べ物も不味い。ガイドとしては一番嫌な場所だそうです。
 そうですね・・・・。確かに彼のいうとおりなんですが・・・・・。

 ツアーメンバーの大半が1980年のNHKのテレビ「特集シルクロード」を見て、この旅に参加したようです。この番組は石坂浩二のナレーションと喜多郎の音楽が印象的でした。それまでまったく紹介されなかった風景や人々の生活がテレビで見られたのですから、大きなインパクトでした。(先年、このDVDを買ってしまった。時折見ています)

 しかし日本人のシルクロードへの憧れはもっと深いところにあるようです。それは仏教や西方の文物がこの地域を経て日本に伝わっていることにあります。日本でファンの多い西遊記の舞台はシルクロードですし、奈良の正倉院の国宝もシルクロードで作られたものが多い。古代日本が受け入れた海外文化の源流場所のイメージがあります。
 加えて草原を走る騎馬、砂漠を行くラクダの群れ、オアシスで踊る胡族の舞・・・。西洋にない中国にもない異国情緒はやはり憧れの場所・・・。この辺になると個人の好みの領域かも。

 実は中国人の多くはシルクロードといっても判りません。シルクロードという名称は19世紀にドイツ人が勝手に名づけただけで、中国人は単に西域というイメージしかありません。中国人には厳しい自然と異民族との戦いの場なんでしょう。

 意外なところでシルクロードに対する日本人と中国人の感覚の差を感じました。名古屋のスナックのママが上海人で、私がシルクロードから帰って来たといったら「臭い!」と鼻をつまむのです。どうもそのスナックのママは、シルクロード(ウイグル自冶区)は臭い羊の肉ばかり食べる人種の住むところと信じているようでした。中国の庶民の本音なんでしょう。

 どうもシルクロードへの憧れは日本人の勝手な思い込みのようですが、それでもやっぱりシルクロードはいい! 次回から私の旅したシルクロードの旅のお話を進めます。
by takeshi_kanazaw | 2008-03-05 22:48 | シルクロード(中国) | Comments(0)

海外や国内の適当に撮った写真の記録


by takeshi_kanazaw