その日の午前中は西寧市郊外の チベット仏教のお寺 タール寺(塔爾寺)を観光。 午後には300キロ走って チャカ塩湖 へ行く行程です。
「西寧のチベット仏教のお寺? 8年ぐらい前にチベットのラサまで行く旅行で、確か西寧でチベット仏教のお寺を観光したような・・・・・」 おぼろげにその印象だけが残っていたのですが・・・。
西寧の町からバスで30分以上、小高い山の麓にタール寺がありました。
「凄い人やな・・・・。 まるで観光地や・・・」
「どうも違う、印象が違う。 もっと鄙びた、しかし豪華なお寺だったような・・・」
お寺の入り口までやってきました。
「うんうん、入口の門はこんな感じだったような・・・。 でも周囲にこんなゴチャゴチャしたものはなかった」
私は首をかしげながら、みんなの後について行きました。
門を入ると、こんなものが。
「これは覚えている、この塔はハッキリ覚えている・・。 やっぱりこの寺だったんだ・・・」
このタール寺は、青海省最大のチベット仏教のお寺で、チベット仏教ゲルク派の大本山らしい。
我々はチベット仏教というと、チベット自治区のラサのポタラ宮が頭に浮かびますが、実はチベット仏教はこの青海省でもお寺が多くあります。 さらにチベット族が多い四川省の西側(たとえば九寨溝の地域)でも、チベット仏教徒が多いし、モンゴル族もチベット仏教信者です。
お寺の中にはお坊さん達、修行僧かもしれません。
「最近はチベット仏教のお寺も様子が変化してね・・。 お坊さんの数がドンドンと減っているの」
ガイドのS女史はチベット族。 これまでの通り一遍の案内とは異なる説明が多くなります。
「そもそもチベット族では、次男や三男などは殆どがお寺に入って字を習ったり、お寺は勉強の場だったんですよ。 それが人口抑制策でチベット族は子供が2人まで(正確かどうか知りませんが・・・) 制限されて、お坊さんになる人がいなくなってしまった」
ご存じのようにチベット族は、チベット仏教で国を治めてきた国でしたから、お坊さんは政治家であり、官僚であり、先生であり、お医者様であり、そして画家でもあったようです。 そんな宗教国家で宗教が否定されたわけですから、社会が大変化を起こしますね・・・。
「本殿の中は撮影禁止で~す」 チベット仏教のお寺はろうそくの煙が漂い、薄暗い・・・・。
おびただしい観光客の数でしたね・・・。
外に出てからパチリ。
黄金に光っているのが本殿になります。
この場所で五体投地をしてお祈りしている人がいました。
お祈りしている風貌から見ると、どうもチベット族ではなく、外国人のようです。
外国から来た人のために、この場所をお祈りの場所と定めているのかも。
このお寺を訪れているのは大部分が観光客。
チベット仏教のお寺らしい、緑の屋根が印象的でしたね。
そして、この マニ車。 お経が書いてあるという車を回せば、お経を唱えるのと同じらしい。
近くで見ると、大きくて立派なものですね・・・。
チベット仏教についてはよく知りませんね・・・・。
西域から伝わった大乗仏教という点では、日本の仏教と同じ。 しかし、チベットは南ではネパール・インドに接していますから、その後インドから直接に仏教を取り入れ、独自の発展をしてきたようです。
門を出てプラプラと歩いていると、チベット族の衣装らしきものを身にまとった人に。
これはお寺をお参りする時の正装なんでしょうか・・・・。
何気なく道の側を見ると、白い花が咲いていました。
お寺の周りは緑も多くて、花も咲いています。
赤茶けた山や砂と石ころの平原が多い風土の中、お寺の周囲だけは緑に覆われていたのかも。
日本でもお寺の境内には、桜やモミジが多いのは、同じような心情なのかな~・・・。
タール寺は華やかなお寺ですね。
屋根がいい感じにそり上がっていて綺麗です。