(水彩絵の具を使って描いた絵。いわゆる水彩画風にはなっていませんが・・。 大きさは10号)
今年の9月にシルクロード(中国・新疆ウイグル自治区)に行きました。
その旅の様子は、長々と 「新シルクロードの旅」 というシリーズでこのブログに掲載しましたね。
その旅行記でも度々触れましたが、シルクロードと言えば、オアシスのポプラ並木。
私はこのポプラ並木の風景が好きで、その情景に出会うと、これぞシルクロード という気分になります。
そんなポプラ並木の道を、ロバの引く馬車(いやロバ車?)に白い髭のオジイサンが乗って、パカパカと通っている様が見たいもんだと思っていたのですが・・・・。
「あれ? 現在のシルクロードには ロバ がいない! 何処にもロバがいない!」
20年前にシルクロードを旅していた時は、ロバの姿は何処でも見られたのですがね・・・。
実物がない時は、 好きな情景は、自分で絵を描くしかない!
ということで、描いたのが冒頭の絵です。
ですから、この絵と同じ風景は見ていないのです。 あくまで自分の想像の世界。
ロバとお爺さんは、インターネットを検索して探し、ポプラ並木は見た感じを思い出し・・・。
遠くには勝手に天山の雪山を持ってきて、何とか合成したようなイメージの絵です。
「やっぱり想像の世界は細かいところが判らないな・・・。 影はどうなるのか。 色の微妙なところはサッパリ判らんわ。 イメージだけというのは絵になりにくいもんやな・・・」
シルクロードの絵と言えば、平山郁夫さんが有名ですね。 私の本棚に彼の作品集の本がありますが、立派な絵もいいですが、平山さんのスケッチが大好き。 いい感じなのです。
有名な画家と比べる方がバカですが、どうしてこうも違うのか・・・・。
それはさておき、とにかく描きたかった情景なので、一応額にでも入れて、しばし眺めていることにします。
額に入れるとイメージが変わる?
これは写真に撮った時の条件で、絵の感じは微妙に変わってしまうからです。
額には透明のフィルムが入ってますから、いくら撮っても変に映るような・・・。
実は絵を写真に撮るのはかなり難しい作業なのです。
(現物の感じは冒頭の写真に近いイメージですが、それでも微妙に違います。 下手な絵×下手な写真 ですからね・・・。 しょうがないですね・・・)
「まー、しばらく眺めていて、気が向いたらまた筆を入れようか・・・」
しかし、描きたい絵だからいい絵になるとは限らないもんですね・・・。
焦らずに、またシルクロードの絵 を描くつもりでいますが、どうなるか・・・。
器が良いと、料理が引き立つみたいな、そういう感じです。