遠い国の出来事のように思っていた テロとの戦い。
今回のことで身近な問題として感じられ、いろんなことを考えさせられますね。
人道支援を主眼としてきた日本。そんなことなどお構いなしのテロですね。
後藤さんの気持ちなど無視した蛮行としか言いようがないのです。
多くの方が強い憤りを感じたと思います。私も同じですね。
私は2010年、観光でシリア、ヨルダンを旅したことがありました。
まだシリア内戦が始まる前でしたし、旅行社のパック旅行でしたから、特に危険な兆候は全くなくてノンビリしたものでした。(このブログの中東の旅を見てください)
当時のダマスカス(シリアの首都)の市場。
その後中東全体に アラブの春 という強権政治からの脱却運動が。私は将来中東地域は 穏健なイスラム政党が中軸となる と思ったのですが・・・。見事に予想が外れました。
中東の政治混乱については多くの見方があるでしょう。
2001年の9.11(アメリカ同時多発テロ)が引き金と見る人、もっと遡ってイスラム教とキリスト教との宗教戦争という見方も。
現在ISISが占領していると云われるシリア北部。
この近くには、世界遺産の パルミラ遺跡があります。
私が訪れた時には、ノンビリしたアラブの片田舎という感じで、早朝にはコーランの声が町中に響き、人々は穏やかな顔をして迎えてくれました。
この遺跡はチグリス・ユーフラテス川流域と地中海を結ぶ、隊商の道にあるオアシス。 周囲は砂漠というか土獏というか、ぺんぺん草の生える広大な大地でした。
こんな場所で、戦車に乗って機関銃を持った集団がくれば、地域の人は逃げるのも難しい。外国人だろうと、地域の住民だろうとすぐに捕虜にされてしまいますね。 パルミラの部落の人達は今どうなっているのでしょうね・・・。
マスコミ報道では外国人の人質問題が大きく報道されていますが、恐らく現場では多くの地元の人たちが逃げ惑っているし、殺されているのではないかと思います。シリア国軍も有志連合も地元住民を救えないでしょう・・・。
5年も前の旅行当時のことを思い出しながら、事態の推移を見ています。
穏やかな顔を持つ人もおれば、一方では荒々しい思考。
厳しい自然の中で生きている砂漠の民は、やっぱり我々とは違うんですね・・・・。
本当にショックでした。
丁度一週間になりますね。
日本に住んでいるイスラム教徒の人が
「どうかこれからイスラム教徒を憎まないでください。
私たちは後藤健二さんのために祈りました」と
話していたのが印象的です。
狂信者は怖いですね。自分こそ正義だと信じている。
アジアでも中国の文化大革命、カンボジアのポルポト政権。
多くの人命が失われました。
第二次大戦前の日本も一種の狂信者集団だったのかも。
狂信者の影響を排除するのが大事かもしれません。