―ある中学校の歴史の授業―
その1 新大陸発見
「1492年はコロンブスの新大陸発見の年やで。イヨ クニが見えたと覚えりゃいい」
「先生、それおかしいのとちゃいますか?」
「なんでや、全然おかしないよ」
「そやかて、新大陸発見いうても、インディアンみたいに前から住んどった人がいはったし、発見いうのはおかしいわ。 せいぜいコロンブスの漂着やな。 そう思いますけど」
「お前は変な理屈こねるやつやな・・・」
「ほなら、せんせ。日本はいつ発見されたんですか」
「お前何いうてんねん。日本は神代の時代からあるやないか」
「そりゃおかしいわ。アメリカやて、昔からありましたで。 せんせの言うことは一貫しとらんわ」
「そういうたて、文部省の教科書に新大陸発見と書いてあるんやで。そんな理屈こねてたら、試験に受からんで」
その2 戦前の侵略戦争
「8月15日は終戦記念日やな。太平洋戦争は一部の軍部が国民を犠牲にして戦争をしたんや。ギョサンの人が死んで、みんな悲惨な目におうたんや。もう戦争なんかしたらあかんのや。みんなよう覚えときや」
「わしのお爺ちゃんからも戦争の話を聞きました。もう戦争はコリゴリやゆうてました。それでもせんせ、ようわからんのですわ」
「またお前か。何が判らんのや。戦争はしたらいかんのや」
「そりゃわかってます。そんでも、南京攻略やシンガポール陥落いうて、みんな提灯行列したんとちがいますか。その時の新聞も大勝利と書いてましたわ。」
「まー、そんなこともあったわな・・・」
「戦争はあかんと言いながら、その時は誰が戦争しようと決めたんですか、なんでみんな賛成したんですか。そのへんことをあんじょ教えてもらわんと、また同じことになるんと違いますか。」
「それはやな・・・。一部の帝国主義者が・・・」
「せんせ。その時の首相もみんなが選んだ人でしゃろ。みんな戦争をすると得するとおもたんとちゃうんですか」
「そやな・・。 皆ちょっとエエキになっとたかもしれんな。大東亜共栄圏なんていうてな・・・。明治維新からズーと戦争に勝ってきたから・・・」
「そのへんのことがようわからんのです。なんでそうおもたんのか、なんでエエキになったんか、なんで神国とおもたんか、なんで一億火の玉なんてことになったんか・・」
「お前はほんまに理屈っぽいやつや」
「そういわはりますけど、せんせ。戦争反対、戦争はアカンなんて、子供でもわかりまっせ。そんでも、人間はなんやら理屈をこねて戦争してきたんでしゃろ。アカン、アカンというばかりやったら、またおなじことになるんちゃいますか」
「おまえのような理屈こねてたら、歴史の授業はでけへんわ」
パロディを読ませて頂きました。
様々な映画などで戦争に至るまでを観たりしていますが
それは映画であって本当のところは分からず国民は何も
わからないままに戦争になった感じですよね。
それを近隣の国々はいつまでも責任を問います。
日本は相当な援助をしてきていると思うのですが・・・