年末年始には、日本の将来を展望するテレビ番組が多かったですね。
私も以前から気になっていたのが、日本国内の雇用問題。
日本の雇用状況が厳しい原因の一つは、日本企業の海外移転。
弱電関係や自動車などなど、大企業だけでなく部品工場も移転が進んでいます。
「グローバル化に乗り遅れると、企業の将来も危ないぞ」
「そうだよな~。受注先が海外へ行っちゃったし、国内の仕事は限られるし・・・」
もう20年も前から企業の方とそんな話をしていましたね・・・。
企業経営の観点から見ると、とにかく生産構造や受注・流通構造が大きく海外へシフトし始めているので、グローバル化は企業の死活問題でした。
海外へ工場を移したからといってもバラ色ではありません。現地の従業員の教育からその国のシステム・習慣など、クリアーしなければならない問題が一杯。
そして、海外の工場が軌道に乗れば、必然的に国内の生産規模の縮小。
思えば私も中国やタイで生意気にも先生役をやって、工場の海外移転のお先棒を担いだわけですが・・・・。企業は自社内の雇用は維持しましたが、国内の雇用全体を慮る余裕はなかったですね・・・。
現在でも多くの日本の大学生に就職先がないのに、大手企業では海外の優秀な人材を積極的に雇用しようとしています。 グローバル化への対応ですね。 近い将来、日本の労働人口は減少する問題も抱えています。
個々の企業の経営活動は、企業経営の維持、収益の確保を目指して頑張るわけですが、日本は自由経済社会ですから、その戦略は企業の自由に任されます。
しかし、それが日本社会にどういう影響を与えるかは、企業の責任ではありません。
企業と日本社会との関係・・・。このままでいいんでしょうかね・・・。
テレビなどの識者の意見の多くは、さらにグローバル化を進めて、海外の企業も日本に呼び込み、日本の経済の活性化を図るべし との意見が多いようです。
これらの意見の背景には、アメリカに代表される、グローバル化という欧米化システムへの移行が正道、という思想に支配されているように思います。でも欧米のシステムってホントに素晴らしいのかしら? 我々にマッチしてるのかな~・・・。
欧米の基本は、自分達が正しい、自分達と違うシステムは遅れているか、あるいは変なシステムだ、という考え方が強い。 イスラムは変な奴だ、中国はしょうがない国だ。 自分達と違うと、その考え方やシステムを受け入れようとはしません。
私は欧米で暮らしたことも働いたこともありませんが、スキルを磨いて高い地位を目指す一握りのエリートと、ワーカーとしてすぐにレイオフされる労働者達。格差社会は仕方がない、それぞれ自己責任だという感覚。そんなグローバル化は嫌ですね。 日本人にはマッチしないのではないでしょうかね~。
企業活動と日本の社会の在り方。少し考え直す時期かも知れません。
失礼かもしれませんが政治家は全く当てになりませんから、企業経営者や労働界の指導者(労働組合幹部ではない)が集まって、今後の日本の雇用システムについて、日本独自のやり方を提案してくれませんかね・・・。
この論議には欧米かぶれの学識経験者も外しましょう。
今回も言いたい放題を勝手に書いてしまいましたね・・・。